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白バイがハンドルを右に切って駐車する理由

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白バイがハンドルを右に切って駐車する理由

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白バイが路肩に駐車する時のハンドルの向き

白バイが路肩に駐車する時、ハンドルの向きを右側、つまり道路の中央に向けて切ることがあるのをご存じでしょうか。
一般的には、路肩にバイクを停める時、通常は路肩の方、つまり左側にハンドルを切ります。
教習所でもそのように指導されたことを覚えている人は多いはずです。

センタースタンドがあるバイクは別ですが、サイドスタンドのみのバイクだと、停車中はスタンド1本でバイクを支えることになります。
ですので路肩に停める際は、まず地面がバイクの重量を支えられるぐらいしっかり安定していることを確かめることが必須です。
舗装道路ではなく砂利や土の道路の場合、サイドスタンド1本では地面にめり込んでしまってバイクが転倒するかもしれません。
舗装道路であっても、夏場などアスファルトが柔らかくなっている時は同様の危険があります。

サイトスタンドしかないバイクの場合、車体を左に傾けて停めることになります。
上記のようにサイドスタンド1本では不安定になりやすいため、バイクの重心を安定させるためにハンドルを左に切るわけです。
ところが、そのような常識に反して、白バイによっては路肩に停める時にハンドルを右側に切ることがあります。

白バイがハンドルを右に切って停める理由

警察の関係者によると、白バイがハンドルを右に切って停めるのには以下の理由があるからとのことです。
左側通行の日本では、バイクには左側から乗り降りすることになります。
その際、バイクの車体はハンドルとは逆の方向に傾く性質があるので、右に切っておいた方が車体が左に傾いて乗り降りしやすいわけです。

また、白バイに採用されるのが大型バイクであることも、ハンドルを右に切る理由の一つに挙げられます。
白バイにはホンダのCB1300Pがベースになることが多いですが、このモデルは乾燥重量が300キロ近くもある超大型バイクです。
しかも白バイの場合、いろんな機材を収納したパニアケースが装備されているので、実際に走行する際の重量は相当なものになります。
いくら厳しい訓練を積んだ白バイ隊員であっても、300キロ以上もある白バイを軽々支えられるわけではありません。

加えて、一般道は水はけを考えて、道路の中央が頂点となるように左右に緩やかに傾いています。
路肩にバイクを停めると、その傾斜も加わってバイクの中心がかなり左側に傾いてしまうわけです。
そんな状態でハンドルを左に切って停めていると、乗り降りが難しいだけでなく、白バイの重量を支えられずに立ちごけするリスクも高くなります。

このような状況を踏まえて、白バイ隊員のなかには路肩に停める時にハンドルを右側に切る人がいるのです。
ただし、これは各隊員の独自の判断によるものであって、警察全体にそのような決まりがあるわけではありません。