Site Overlay

速度感覚のマヒには気を付けて

  1. >
  2. >
  3. 速度感覚のマヒには気を付けて

速度感覚のマヒには気を付けて

NO-image

どれだけ速く走行しているのかわからなくなる!~高速道路を走った後の落とし穴

高速で移動できる高速道路は、自動車はもちろんバイクにとっても優れた移動手段と言えます。
ただし、そんな高速道路での移動にはひとつ大きな落とし穴があります。
高速での走行に慣れてしまったがために、スピードの感覚が麻痺してしまうことです。

はじめてバイクで高速道路を走ったときのことを思い出してみましょう。
おそらく「怖い」と感じたのではないでしょうか?
周囲の車もバイクも高速で走っており、自分もその速度で走らなければならないため、公道での走行とはまったく違った感覚が求められるのです。

しかし、何度も高速で走っていると次第に慣れてきます。
やがて高速での走行が当たり前になってくるわけですが、この「当たり前」がスピードの感覚を麻痺させてしまうのです。
慣れないうちは「こんなに速く走らなければならないのか」と思っていたのが「これくらい高速なら当然」となり、さらに長時間高速で走り続けているとその速度が当たり前になってしまうため、高速道路から下りて公道を走るときにこの麻痺した状態が事故の原因になったりする恐れがあるのです。

しかも高速道路は単に「速く走っていい道路」ではなく、「高速で走りやすい道路」でもあります。
大きなカーブも少なく、路面の凹凸もほとんどない、こうした快適な環境で高速での走行に慣れてしまった状態から公道に出ると、スピードだけでなく危険に対する感覚も麻痺してしまう可能性があります。

高速道路から降りたら遅すぎるくらいの感覚でスピードを落とそう

体感速度が高速道路使用に適応してしまっている状態のため、そのまま公道に出ると、スピードを落としたつもりでも公道水準では「まだまだ速すぎる」状態になってしまうことが多いのです。
その状態で高速にはない急カーブや交差点、路面の凹凸に遭遇すると、転倒や衝突といった事故に見舞われやすくなります。
ですから、高速道路から降りたら「ちょっと遅すぎやしないか」と感じるくらいの感覚でスピードを落としましょう。

実際、100km/hの速度で走っていた状態から40km/hに減速するとまさに「遅すぎる」と感じるくらいになります。
しかし公道ではこの40km/hくらいが一般的な走行速度なのです。

高速での走行に慣れることかできるのと同様、低速での走行にも慣れることができます。
高速から降りてしばらく遅すぎるくらいの速度で運転していれば、次第に慣れてきてそれが「普通の速度」に感じられるようになります。
そうなった段階でようやく「高速モード」が抜け出すことができたと言えるでしょう。

自動車と比べてバイクは直接外気に触れて走行する分、体感速度が麻痺しやすい面があると言われています。
それだけに、高速から降りる際には自分の速度感覚を疑ってかかり、安全運転を心がけるようにしましょう。